世代を問わず鉄道ファンは多く、最近は若者や女性も増えて、何度目かのブーム到来です。ひと口に鉄道ファンといっても、そのタイプはさまざま。スターの“追っかけ”のように列車の写真を撮り続けている人を“撮り鉄”、女性の鉄道ファンを“鉄子”と、面白いネーミングが付けられているのをご存じですか。その中でも、列車に実際に乗る体験を趣味とする人たちのことは“乗り鉄”と呼ぶそうです。興味ある路線、珍しい車両の情報をつかんだら、全国どこへでもかけつける身軽で自由なイメージにあこがれて、子育てで忙しいママたちの間でも鉄道ファンも増加中。こちらは“ママ鉄”。「線路は続くよ、どこまでもぉ」と歌いながら、家族で列車を楽しむのもステキですね。
JR九州・肥薩線の吉松駅から人吉駅までを約1時間かけてゆっくり走るしんぺい号は、鉄道の醍醐味を味わえるおすすめの列車です。
明治時代に敷かれたこの路線には、山を一周する「ループ線」や前進・後退をして山を登る「スイッチバック」方式が今も残っています。
この山越えは、霧島連山を望む雄大な景色が素晴らしく、日本三大車窓のひとつに数えられています。晴れた日には、遠く鹿児島の桜島や開聞岳も見ることができます。
ループ線やスイッチバックの面白さ、車窓の景色を楽しむために、わざわざ乗りに行くノスタルジックな鉄道の旅を体験したあとは、人吉で温泉を楽しむのもいいですね。


静岡の中小私鉄「大井川鉄道」といえば、茶畑を走るSLが有名ですが、“アプト式”で走る井川線も“乗り鉄”には見過ごせない路線です。
アプト式とは、2本のレールに加え、もう1本歯型の線を敷き、車両の歯車が歯型レールを噛みながら急勾配を登るもので、スイスの山岳鉄道にも見られます。かつて信越本線にも碓氷(うすい)峠越えでアプト式があったのですが、新線が敷かれて廃止。
日本でただ一つのアプト式となった大井川鉄道の井川線は、南アルプスあぷとラインという愛称で、パワーある列車のミニ旅を楽しませてくれます。
静岡県中部の「寸又峡」は、大井川水系独特のエメラルドグリーンの水面を見せる神秘的なエリア。南アルプスへの登山口でもあります。
大間ダム湖に架かる長さ90メートルの「夢の吊り橋」は、渡るスリルが人気のスポット。アプトラインと併せて体験してみてはいかが?