チャオ!産経 今月の特集2 全身で感じる 世界自然遺産 屋久島

2009年6月

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「ひと月に35日雨が降る」といわれるほど雨の多い屋久島。雨は川に集まり、森を抜け、水しぶきをあげて岩肌を落ちる滝となり、さらにサンゴ礁の中を熱帯魚が泳ぐ海に流れます。1周約130キロ。美しい自然が凝縮された屋久島には、心からリフレッシュできる太古のパワーがいっぱい。今月のチャオ!は、世界自然遺産に登録されている屋久島に注目!

沖縄の近くにあると勘ちがいされることが多いようですが、屋久島の位置は鹿児島の佐多岬から南へ約60キロの海上です。小さな島ですが1500メートルを超す峰が20もあり、「洋上のアルプス」と呼ぶ人も。この地形が亜熱帯から亜寒帯までの気候をつくるため、豊富な種類の植物がひしめきあっています。

中央には登山家たちが憧れる九州最高峰の宮之浦岳(1936メートル)がそびえ、山頂は北海道なみの気候!日本列島の自然の縮図がここにあるというのも、旅行者のロマンをさそいます。

島の植物の横綱は屋久杉。樹齢1000年以上の杉でなければ「屋久杉」という名称では呼ばれません。
たとえば江戸時代、人々は樹齢数千年の巨木を切り出し続けました。屋久島の杉はキメがつまっており、高級木材として喜ばれたのです。残ったのは、歪んでいたり穴があったりで、材木として適さない“不揃いの杉”ばかりでした。それが今、人々の感動を呼んでいる-。含蓄ある物語です。

推定樹齢7200年!縄文杉までは徒歩4時間の山歩き

樹齢3000年の最大の切り株「ウィルソン株」などに感激しながら、幹の周りが16メートル以上あり樹齢7200年ともいわれる「縄文杉」に会うための片道4時間の山歩きは、恋人に会いに行くような待ち遠しい道のりです。

雨は樹木を育て、苔をはぐくみ、森を幻想的に輝かせています。宮崎駿の傑作アニメ「もののけ姫」に描かれているのは屋久島の深い森でした。アニメの背景画そのままの景色を求めて訪れる宮崎ファンも多いとか。

屋久島の深い森 写真

車の道からスグのヤクスギランドでも

本格的な山歩きが苦手という人には車で行ける「ヤクスギランド」がおすすめ。推定樹齢1800年の「仏陀杉」などの自然林の中に遊歩道が整備され、説明の掲示板なども整っているので、だれでも行ける屋久杉観賞のポイントとして人気です。森に包まれ、神秘的な巨木の前に立つと、不思議な感動があります。

ヤクスギランド 写真
 

林芙美子が「浮雲」を執筆した旅館も

森光子主演の『放浪記』の原作者として名高い作家・林芙美子が、『浮雲』を執筆した旅館が今も営業を続けています。

物語の中で、主人公のゆき子が流転のはてにたどりついて息絶えた場所は、まさに屋久島。作家の心をとらえた豊かな自然にふれ、世界自然遺産に包まれる旅。ぜひ訪れたい島のひとつです。

写真提供:(社)屋久島観光協会

シャクナゲ 写真

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