ウーマンクリニック

2009年11月

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子宮頚がんと予防ワクチン

近年の性情報の氾濫から、初交年齢(初めて性交渉を経験する年齢)の低下を招き、それに伴いHPV(ヒトパピローマウィルス)感染が原因の子宮頚がんが増加しています。とくに検診の重要性に認識の低い20~30代に増加しつつあります。

子宮頚がんは、原因が解明され予防可能ながんであるにもかかわらず、毎年、浸潤がん患者約8000人、0期の上皮内がんまで含めると1万2000人以上が新たに診断されています。

HPVは皮ふや粘膜に存在するありふれたウィルスで、100種以上の型が知られています。ですから、性交渉経験者の8割以上が一度は感染するのですが、自然に体外に排出されるため、心配はありません。ただ稀に、ウィルス感染が持続し、その一部ががんに進行すると考えられています。がんに進行するには、数年から十数年かかると言われており、その間に発見できれば、子宮を残すことも可能です。

原因がほぼ解明されている子宮頚がんですから、インフルエンザのように予防ワクチンも近々承認される予定です。100種以上のHPVの中でも、とくに子宮頚がんと関係の深い2つの型に対するワクチンで、世界では多くの国で接種されています。ただ、接種年齢や接種回数、自費のためコスト面など、意見統一にはまだまだ時間が必要と思われます。

月経も順調で、自覚症状がなくても検査で異常が見つかることも多く、逆に自覚症状が出たときには、病状が進んでいることも少なくありません。自治体でも補助金を出して、検診を推奨しています。早期発見のために、定期的な検診が最も大切です。

西野照代 西野レディースクリニック 院長

西野照代

にしの・てるよ
昭和54年、兵庫医科大学卒。翌年より大阪回生病院、大阪大学医学部付属病院、大阪船員保険病院の勤務医を経て、平成4年から大手前病院産婦人科医長。平成17年に現クリニックを大阪市中央区に開院。

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