日本女性の平均閉経年令は約50歳で、閉経をはさんだ前後約10年間を更年期といい、女性の肉体および精神にさまざまな変化をもたらします。
ホットフラッシュに代表される更年期障害の中には、不安、憂うつ、不眠などのうつ症状も含まれます。調査によると女性は男性の約2倍うつ病になりやすいと言われており、卵巣から分泌される女性ホルモンと密接に関係していると考えられていますが、更年期は、親の介護や死去、子供の独立や結婚、職場環境の変化など、精神的ストレスが重くなってくる時期でもあります。更年期の身体的不調に精神的な重圧が加わり、うつ状態に陥る人も多いのですが、本人の性格や家庭・職場など生活環境により症状には個人差があります。
何もする気が起きない、不眠、眠りが浅い、不安感や憂うつなどの自覚症状があれば我慢せず医師にご相談ください。カウンセリングだけで安心し、症状が軽快する場合も多く、他にHRT(ホルモン補充療法)を含む薬物療法もあり、軽い抗うつ剤や抗不安薬、漢方薬などもよく用いられます。精神神経科でよく用いる薬剤の内服をためらう人もいるかもしれませんが、最近は副作用の少ない薬剤もつぎつぎ開発されています。
むやみに不安に思うことなく、軽い運動や趣味を持つことで気分転換を計ることも大切です。それでも、精神的につらいときは、無理せず医師の指示のもと、薬物療法も試してみましょう。薬剤の内服を開始してから効果が現れるまで少し時間がかかるうえに、効果の現れ方も個人差が大きいです。あせらず、症状に一喜一憂せず、気長につきあっていきましょう。
当院では毎月第3水曜日の13時から「更年期セミナー」を行います。1月は21日(水)です。参加無料。
ご希望の方は当院(TEL.06-6941-1501)へ。
※お問い合わせは月〜金曜日の10時〜13時、15時〜18時にお願いします。

にしの・てるよ
昭和54年、兵庫医科大学卒。翌年より大阪回生病院、大阪大学医学部付属病院、大阪船員保険病院の勤務医を経て、平成4年から大手前病院産婦人科医長。平成17年に現クリニックを大阪市中央区に開院。